コラム:人事部門の役割をリレー競争で考えてみました

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立教大学の中原先生がハーバードビジネスレビューに寄稿されている記事を読みました。

人と組織はビジネスの「ラストワンマイル」を担う 連載『人材開発・組織開発コンサルティング:人と組織の「課題解決」入門』第2回 | 組織文化/組織開発|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
いま、人的資本経営のかけ声とともに、「ヒト」つまり「人材」という資源への注目が高まっている。では、企業の戦略実現のために、経営や人事は、どのように「ヒト」に働きかけていく必要があるのだろうか。20年…

記事の最終盤に「企業の戦略は「ラストワンマイル」を埋める地道な活動があってこそ達成される。最後のワンマイルを担う人・組織を支える役割こそ人事部門」と書かれています。

私には、この ”ラストワンマイル” という言葉は響きました。リレー競争で言えば、

人事部門は、戦略遂行のための人・組織を整備する ”アンカー”

の役割と理解しました。リレーは大体4人で走りますので、会社の中ではたらく人たち(部門)を走者になぞらえて、

といったリレーメンバーを組んでみました。

そうすると、こんな風にも考えられるのではないかと発展的に思うことがあり、以下に述べたいと思います。

皆さんのお考えはいかがでしょうか。お問い合わせフォームで、是非ご意見をお聞かせください。

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アンカーとしての人事部門

人事部門にお勤めの皆さんは、

という自覚を持ちたいところです。なぜなら、すべての施策は経営戦略を遂行するためにあるからです。決して「人事のための人事」ではありませんよね。

リレーで言えば、各走者間のバトンパスはとても重要です。かといって、アンカーは直前の第3走者だけのことを考えていればいいかと言うとそうではありません。全ての走者のことをよく理解したうえで、自分の役割を果たす必要があります。

具体的に、アンカーである人事部門に勤める人間としては、

という点を理解していないといけないということです。

経営や事業を理解したうえで、アンカーとしての人事関連業務をしなくてはなりませんね。こういったことは、これまでも「人的資本経営(HCM)」や「戦略人事(SHRM)」の文脈で言われていることですので、一部の人たちからは「当たり前だ」と言われそうですけど・・・。

各走者を育てるのも人事部門の役割

よく考えてみると、経営全体の質を高めるためには、人事部門はアンカーとしての役割を果たすだけでなく、第1走者から第3走者の人材をマネジメント(採用・選抜、配置、評価、育成)しなくてはならないですね。

プレイヤー(第4走者)としての活動だけでなく、リレーチームのマネジャー・コーチとしての活動もせねばならないということであり、人事部門の役割と責任の大きさを感じます。

応援団長
応援団長

頑張っていきましょう!

人事部門の中にリレーチームがある

人事部門(第4走者)の中にも複数の機能・役割がありますので、人事部門の中でリレーメンバーが組めますね。こんな感じでしょうか。

この人事部門内のリレーチームが機能しないと、経営全体のリレーチームが機能しないことになります。

本ブログの想定読者である「人材開発・組織開発に関わる仕事をしている人たち」は第3走者としています。上記しましたが、全ての走者が全体のことを踏まえて走ることが重要ですので、人材開発・組織開発の担当者も人材戦略・人事戦略、制度や仕組み、現場マネジャーの現状などをよく意識・理解しておく必要があります。

しかし、現実はどうでしょうか。

人材戦略・人事戦略を立案する担当者も、人事制度や仕組みを考える担当者も同様です。人事部門内のリレーチームの他メンバーとのことをどれだけ考えて仕事をしているでしょうか。

応援団長
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そして、もうひとつ、注意点があります。

第4走者は現場のマネジャーですので、厳密に言えば人事部門の方々ではありませんが、戦略遂行上では欠かせない走者です。人事部門のリレーメンバーとして加えたい存在なのですが、現実には、

という状態が結構存在するのではないでしょうか。もしそうであれば、「ラストワンマイル」の中の「ラストワンヤード」がヘルシーではありませんね。

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今日は人事部門の役割について、リレーチームになぞらえて考えてみました。

リレーチームでは全ての走者が大切です。

現代の経営において「所属業界や企業規模、そしてターゲット先が似ていると、掲げる戦略は自ずと似る」という現実がある気がしますので、前半の走者では差が生まれづらいと想定されます。そうしますと、競合との差別化要因として「戦略遂行(実行)力」があるのではないでしょうか。

そう仮定しますと、「ラストワンマイル」「ラストワンヤード」を担うアンカーの役割は相当に大きいと思われます。(私はそう思っていたので、冒頭で紹介した中原先生の記事が胸に響きました)

応援団長
応援団長

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