読書感想(24-3)人事変革ストーリー

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この本を読みました。

高倉千春 著『人事変革ストーリー 個と組織「共進化」の時代』光文社新書(2023)

1.この本を手に取った理由
2.印象に残った箇所と考えたこと

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1.この本を手に取った理由

著者の経歴を拝見し、内資・外資の両企業で人事を経験されている中で、どのように変革を進めていかれたのかに興味を持ち、自らの業務へのヒントを得たいと思ったため。

2.印象に残った箇所と考えたこと

同意。

心理的安全性を誤って解釈し、”働きやすさ” だけ推進しているような ”ぬるま湯企業” が過半を占めているような世の中であれば、人材の流動化は進まないだろうなぁ~。なんだか、一部の企業の頑張りだけではどうしようもない現実を感じてしまう・・・・。

現状維持の姿勢は後退を招くのみ。社会が変化し続けている以上、今やっている仕事の価値が低下(=処遇が低下)することはあっても、高まることはないだろうな。

そんな現状維持派を擁護する/見逃してあげる姿勢がある世の中では、人材の流動化どころか、”リスキリング” なんて到底浸透しない だろうな。

太陽で人を動かしたいが、北風も必要なのではないか・・・・。

言われてみればその通り。

ジョブ型人材マネジメントをどうのこうのと意見を言う前に、新たなジョブが生まれていない会社はそもそも「変わらない/変わろうとしていない会社」という見方ができるのではないか。

大所高所から自社の課題を眺めて意思決定しないと、ジョブ型を導入したからといって、会社が変わるものではないことを改めて確認。

変革の目的と、目的達成のためのクリティカルな課題を常に念頭に置いていく!

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長期雇用、つまり終身雇用を前提としてきた組織にとって、それが当たり前なので、自分たちがやっていることに違和感を感じないんだろうな。感じているとしても、それで成功してきた人が組織を運営しているので否定できないだろうし。

この点に関しては、最近読んだ、以下の本でも言っている。
*浜田敬子 著『男性中心企業の終焉』文春新書(2022年)
*ルディー和子 著『男子系企業の失敗』日経BP(2023年)

グローバルでビジネス展開を考えている日系企業にとっては、この点が変わらないと、グローバルで活躍できる人材を獲得できないんだろうな。

ダイバーシティに関する取組の重要性をますます感じる。どうやったら一気に進むのか。悩ましい。

しがらみのない人でないと組織は変えられないのだろうか。

無私な人も大変革時には必要と思われる。

ビジョンの提示も必要だが、しがらみの無さ/しがらみを無視できること、私欲の無さ/私欲を抑えられること・・・これも、変革のリーダーシップに求められる重大要素だな。

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話は分かる。

ただ、スペシャリストでもなく、プロのマネジャーでもない「T型人材」って、どう育て、どう評価するのか?なんだか、会社にとって都合の良い人材(他社では通用しないゼネラリスト)に思えるんだけど。

それよりも、マネジャーとしての専門性をいかに深められるか、ミドルマネジャーのキャリア自律をどう支援するか/新陳代謝をどう促すか(促せるか)、のほうが大切な課題だと思うなー。

(→ 関連ブログ記事へ:マネジャーを自ら辞するタイミング

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大事。

応援団長
応援団長

いくつになっても変化できる人・挑戦する人でありたい。

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途中で紹介した書籍