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強みを考える系の研修、意味があるものになっているでしょうか。むしろ、生産性の低下に寄与してないですか?

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強み、強みって言うけどさ

■強みを伸ばそう
■強みを活かそう
■強みを発見しよう

といった言葉を聞くことがあります。

個人のお金と時間を使ってそういったことをやるのであれば、それは個人の自由です。一方、組織のお金と時間を使って、そういったことをテーマにした施策(研修など)をやる場合、1つの制限と言いますか、条件と言いますか、外せない要素があると考えます。それは、

組織の掲げる戦略

です。

組織は個人のために存在していません。組織には実現したい目的・目標があり、それを実現するために存在しています。目的や目標は組織のビジョンやミッションという形で表現しています。

そして、それを実現するために複数の人が集い、役割を分担したり、協力したりしています。

複数の人(だけでなく、お金や情報といった経営資源(資本))が効果的に、効率的に機能するために、事業戦略を始めとする各戦略が定められているわけで、個人はそれに則って動く存在です。

ということは、

個々人の持っている強みは、戦略にどう関連するか/どう活かせるか

という観点で考えていく必要があります。

繰り返しになりますが、個人(自己啓発)で自分の強みを考えるのは自由にやればいいですが、組織のお金で、勤務時間を使って、個人の強みを考えたり、活かし方を考えたりするような場を用意するのであれば、自分が関係する各戦略(に基づいた業務計画)や、自分が担当する役割責任を踏まえたうえで、自分の強みの活かし方を考えさせないといけません。

私の認識している限り、会社の中で行われている「強みを考える系の研修」は、単発の、楽しいだけの研修で終っています。ソーシャルスタイル(※)を扱った研修と同じですね。

(※)ソーシャルスタイルに関する記事へ

研修の中で学んだこと・知ったことを現場で効果的に活用している例を私は見たことがありません。せいぜい、自己紹介のネタになっているくらいかなと。

私は、そういった研修が無価値だとは思いません。

ただし、やるのであれば、研修を企画する側も、研修に参加する側も、組織でそういった場を用意する意味や価値をよく考えないと、ただでさえ忙しい日常において、非生産的な場・時間が今後も量産されるでしょうね。

そして、ますます ”研修” が現場の人たちに疎んじられていく・・・。

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企業価値の向上のためにも、組織や個人の生産性向上が重要な経営課題です。

人事や研修部門に限らず、全ての施策は経営に資す必要があります。組織で働くすべての人が、企業価値の向上、生産性の向上を意識しなくてはいけません。

応援団長
応援団長

戦略自体が、現場に意識されていないという残念な現実がありますから、そこから何とかしないといけませんけどね・・・

先日、「ミドルマネジャーの部屋」にて、戦略がお飾りになっているという記事を書いています。そちらもお読みください!(→ 該当する記事へ

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